sunexpectednes
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を部屋に帰してから数分がったった。
・・・・あれは、正直なところキツイ。
普段どちらかというと幼い雰囲気を漂わせている・・・「・・・以外に大きいな。」
本当に予想外のことだったから、思わず口にしてしまう。
「何が??」
「ッ!?」
言葉が返ってくるとは思ってもみなかったので、かなり驚いた。
「お兄ちゃん?」
しばらく放心状態だった俺を、が呼び戻す。
「いや、なんでもない。」
やっとうるさかった心臓が一定の速さへと戻っていくようだ。
† † †
<<カツッ カツッ>>
スコールとの足音だけが廊下に響き渡る。
いつもの道を通っているはずなのに、いつもより人気が少なくて、何故か道のりが長い気がする。
「(やっぱ、緊張してるからかなぁ。)」
今回の課題はには、がからかうような表情を浮かべながら、スコールを見上げる。
「・・・・少しな。正直、今回の試験は不安だ。」
「そっか。」
「(あぁー、なんか余計緊張してきた。)」
スコールをからかうことで緊張を緩めようとしたのだが、意外な返答が返ってきた。
「は違うのか?」
立ち止まって振り返るスコールの瞳はいつになく真剣だ。
「はい?」
「お前は緊張しないのか?」
「え。」
思わずどもってしまう。そんな彼女を振り向きもせずに、スコールは続けた。
「・・・夢を見た。お前だけがSeedになって俺のもとを離れていく・・・。声をかけるにも喋ることができない。
近寄ろうとしても、体が動かない。そのうちにお前は、どんどん遠ざかって行って・・俺の目の前から消え失せた。」
ひどく悲しそうな表情をするスコール。その顔は、宝物を失ってしまった少年のようだ。
見ている自分までもが悲しみに浸ってしまいそう。
「だ、大丈夫だって!私そんな簡単にいなくならないしッ。それに、お兄ちゃんが試験に落ちるなんて絶対あり得ないよ!」
必死で自分を励まそうとする。
緊張していて使い物になりそうもない頭を必死に働かせ言葉を捜し出そうとしている。
そんな、彼女がたまらなく愛おしい。
「プッ」
「!?」
「・・・・冗談だ。」
スコールは一言そういうとまた歩き出した。
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