Ogni prova

-------------------------------------------------------------------------------- 呆然と立ち尽くす私と、いつの間にか先に進んでいて、もう姿形が見えないスコール。 あ・・れ・・?私なにやってるんだっけ?確か、お兄ちゃんが落ち込んでて、元気付けようとして・・。 『・・冗談だ。』 「だ、騙されたッ!!」 そうだ。私騙されたんだ!!必死に励まそうとしている妹を見て、あの人(スコール)は楽しんでいたんだッ!! 性格悪ッ!!!!超ナルシストの某S.A並にいい性格してるよあの人ッ。 そしたら、私すごく恥ずかしい人じゃないか!?とくにかく、お兄ちゃんを追うしかない。 †         †           † しばらく走ったところで、スコールの姿が見えてきた。 「(誰かいる・・・・?)」 そこにはスコールだけでなく、風紀委員でありながら教師達から問題児扱いされているサイファー・アルマシー、 その取り巻きで短い銀髪の少女、風神と同じくサイファーの取り巻きである、巨体の男、雷神がいた。 まだ、4人との距離があって会話の内容は、正確には聞き取れない。 だが、あの2人の発する殺気からとても温和な内容ではないようだ。 「(あぁ、またサイファーに絡まれてるし・・・。)」 正直、はサイファーが苦手であった。 自己中心的な性格は勿論、何かと目立つスコールにいつも絡んでくるところが主な原因である。 ああ見えてプライドの高いスコールは、サイファーの巧みな挑発にすぐに乗ってしまう。 口喧嘩で終わってしまえばいいが、残念ながらあの二人にはそんな温和な喧嘩法など脳内に存在しない。 訓練という名の半殺し合いになる。一応、"半"殺し合いだよね・・、一応。 最近では顔を合わる=訓練 という、嫌な方程式が成り立っている。 どうやら今回も例外ではないらしく、スコールとサイファーが訓練施設に向かいだした。 もちろん、お互い殺気を帯びたまま・・・。 「(まずい・・っ。あれは、止めたほうがいい気がするッ。)」 そう思うと同時に足が動いた。