兄の憂鬱

-------------------------------------------------------------------------------- 因みに余談ではあるが、レオンハート兄の車内風景 <side> ―――あ、後こんな噂も流れてたな。」 「え?どんなの?」 「スコールが妹にゾッコンって話。」 <同時刻:スコールside> ――ゾクッ 「(・・?)」 急にスコールの背中に寒気が走った。 思わず肩を揺らすスコールにゼルが不思議そうな顔をする。 「ん?どうしたスコール?」 「いや・・。」 そんなスコールの様子を見て、サイファーは鼻で笑った。 「ビビッて小便でも行きたくなったのかよ?」 「な!此処で漏らすなよ!先生、後どれ位でドールに着くんだ!?」 サイファーの言葉を聞いて、ゼルが慌てふためく。 「え、どうかしら・・・?まだこの後船に乗り換えてからドールに向かうから・・。」 ゼルの勢いに気押されつつも、キスティスは答える。 「まじかよ!!おい、スコール大丈夫か!?なんならこの辺で降りて、立ちションでも・・。」 「オイオイ、こいつの便所の為に大切な時間を割くのかよ。」 「そんなに?スコール我慢できる?」 「・・・・・・・・。」 本人抜きで進められていく、この会話にスコールは思わず頭を抱える。 「(何でコイツらと同じ班なんだ。何で、と違う班なんだ・・。)」 大事な選抜試験を目の前にして、スコールは別件で悩まされる羽目になった事をは知る由もなかった。