nuovo attinente

-------------------------------------------------------------------------------- 課題は無事終了し、G.F.イフリートはスコールにジャンクションしてもらった。 キスティスの話によれば、まだ試験まで時間があるそうなのでは自室に戻りシャワーを浴びることにした。 汗をたっぷりと吸い取ってしまった服を脱いで、シャワー室に直行。 キュッとバルブを回せば、シャワーから程よい温度のお湯がに降り注ぐ。 「ふぅー、生き返る〜。」 「(蒸し暑い洞窟の中であれだけ暴れたからね。)」そんな事を思いながら身体を洗いだした。 課題を終えて、自室に戻ったスコールもまたと同様シャワーを浴びた。 「・・・・。」 スコールはベットに座ったかと思うと、そのまま寝ころんだ。 髪の毛がまだ少し湿っていたが、今は何もしたくない。 スコールはこれから始まろうとしているSeeD実地選抜試験よりも、何故かの事が気にかかった。 どこか遠くを見つめるを見ると、いつか自分の前から消えてしまうのではないかと不安に駆られる。 ――今まで他人が何をしようと何処に行こうと関係なかった。 なのに、何故俺はアイツが消えることを恐れる?家族だがらか?・・・所詮、家族だって結局は他人だ。 じゃあ何故俺はあんなにも必死になる?・・・・分からない。 ――そろそろ時間だ。 ちらりと時計を見た後、スコールは立ち上がった。 スコールは消え無い疑問の答えを探すのを中断した。 そしてハンガーに掛けてある制服に着替え、ガンブレードを持ちそのまま部屋を出た。 † † † 一階に着くと、案内板の前でキスティスとが談話している姿が見られた。 しかしスコールの姿が見当たらない。 「(お兄ちゃんまだかなぁ・・。)」 キョロキョロと辺りを見回していると、向こうから人影が見えた。 「あ、」 歩くたびに揺れ動く茶髪に整った顔、服装こそいつもと違うが、あの人を寄せ付けないオーラはスコール以外考えられない。 こちらに歩いてくるスコールに手を振ってみる。 「・・・・。」 気付いているのか、いないのかスコールは決して手を上げる素振りを見せずに歩き続ける。 「(反応してください、お兄さん。寂しすぎます。)」 「気にしない方がいいわ。」 二人のやり取りを見ていたキスティスが苦笑いする。 「慣れてますけどね。」 小さく溜め息をつきながらは言った。 「羨ましいわ。」 キスティスが小さく呟く。 「え?」 振り返れば、キスティスがスコールを見つめている。 「先生?」 そこにいたのは、教師としてのキスティスではなく一人の女としてのキスティスだった。 「(もしかして先生・・・。)」 の視線に気付いたのか、キスティスは慌てて気持ちを切り替かるように、ニッコリと笑いながら、 「そろそろ班の発表ね。」と言って持っていた用紙を見つめる。その姿はに有無を言わせない。 「先生・・。」 「何かしら?」 もうそこには一人の女ではなく教師が立っている。 はそれ以上何も言えなくなって、何でも無いですと首を横に振った。 「(先生はお兄ちゃんに気持ちを伝えないの?教師だから?そんなの悲しすぎるよ。)」 は一人俯く。 「(でも、どうしてだろ?先生がお兄ちゃんに告白するって考えてたら・・・胸が痛いよ。)」 沈んでいく気持ち、何故こんなにも胸が痛いのだろうか? ――これから試験って言うのに、こんなんじゃ駄目だよね!よしッ! は一人小さく気合いを入れると、未だ呼ばれぬ自分の名前を待った。 † † † 「お久しぶりです。学園長のシドです。 この試験にはA班からD班まで総勢13名が参加しますが・・・君達がこれから行く場所は本物の戦場であり、 行われるのは当然、本物の戦闘なのです。 生と死、勝利と敗北、名誉と屈辱、全てが隣り合わせの世界。 君達の殆どが未だ知らない世界という訳ですね。・・・どうです?怖気づいた人は居ませんか?」 シドが一人一人の表情を確認しながら尋ねる。 しかし生徒達は誰一人、怯えた様子を見せずにシドの次なる言葉を待っている。 そんな生徒達の様子に満足そうに頷くと、シドは再び口を開いた。 「正SeeDは9名参加します。君達が全滅しても、彼等が確実に任務を果たしてくれるでしょう。 その辺だけは心配しなくて良いです。我等、バラムガーデンが誇る精鋭傭兵部隊SeeD。 彼等を見習い、指示に従って試験を乗り切って下さい。我こそはSeeDに相応しいと存分にアピールするのです。  ・・・さあ、行きなさい。」 シドは静かにそう言い終わると、その場に居た者、全員が敬礼をした。 † † † 達は各々の担当教官の指示に連れられ、駐車場まで来ていた。 の班は彼女と2人の男子生徒の3人で構成された。 スコールとは別の班になってしまったのだ。 因みにスコールは悪運が強いらしく、あのサイファー率いるB班になってしまったようだ。 「(ドンマイとしか言いようがないよね・・。)」 はそんな事を思いながら、車に乗り込んだ。 「そう言えば・・。」 車に乗り込んで数分経った頃、メンバーの一人が徐に口を開いた。 「ん?」 ともう一人の男子生徒が彼の方を見た。 「いや、俺達まだちゃんとした自己紹介してないよな〜と思ってさ。」 「確かに。」 「じゃあ、改めて自己紹介しようぜ!」 メンバー発表があった時は時間もあまり無く、お互い「よろしく。」とだけ言って終わってしまった。 短い時間ではあるものの、共に試験を受ける仲間としてもここは親睦を深めておいた方がいい。 そう思ったは二つ返事を返した。 「まずは俺からな。名前はシン! シン・ヴィカリエって言うんだ。よろしくな!」 ニカっと白い歯を見せながら笑ったシンはとても人懐っこそうな表情をしていた。 「うん、よろしく!」 はシンの笑顔に釣られるように笑った。 「じゃあ、次は俺の番だね。名前はリヒト――リヒト・ファルネーゼ。」 そう言って、リヒトは小さく笑みを浮かべた。 「ぁ・・。」 思わず声が漏れた。 端整な顔立ちをしているからであろうか、リヒトの笑みはとても美しく見えた。 否、美しいと言うには少々語弊があるとは感じた。 「(どっちかって言うと・・・神聖?)」 「ねぇ、大丈夫?」 暫くの間何も言えないでいると、リヒトが心配そうな表情で声を掛けてきた。 「・・・へ?あ、あぁ大丈夫だよ!」 もワンテンポ遅れて応える。 そんな2人の様子を見ていた、シンがニヤニヤと笑いながら言った。 「あ、もしかして惚れちゃったカンジ?一目惚れってヤツか!」 はその言葉に、ボンッと効果音を立てるくらいの勢いで顔を赤くした。 「なっ、違うから!何言っちゃってんのこの子は!?」 手を顔の前で左右に勢いよく振って、否定の意を見せる。 が、その素振りはシンの誤解を招くばかりであった。 リヒトはそんな2人を微笑ましく見つめていた。 「そう言えば、君の名前聞いてなかったね。」 暫くとシンの攻防戦が続いた後、リヒトがようやく助け船を出してくれた。 「確かに、聞いてなかったな。お前なんつー名前なんだ?」 「(アンタの所為で言えなかったんでしょうが。)」 そう思ったが、これ以上話を脱線させると、自己紹介ができぬまま試験が終わってしまいそうなので は心の中に留めた。 そして、一息つくと、「アカリ、アカリ・レオンハートって言うの。よろしくね。」と言った。 その言葉に2人は目を見開いた。 「お前、あのレオンハート兄妹の片割れなのか!」 シンがこちらを指さしながら叫んだ。 はそんなシンに軽く眉をひそめる。 「片割れって・・人を漫才コンビみたいに言わないでよね。後、指を差さないでよ。」 シンは「悪りぃ」と言って、手を引っ込める。 「いいよ。それにしてもお兄ちゃんはともかく私まで有名になっちゃってるのか・・。」 「そりゃそうだろ。俺も顔は見たこと無かったけど、レオンハート兄妹の事は知ってたぜ? 色々噂が流れてるしな。」 「噂・・?」 「あぁ、兄妹揃ってめっちゃ強いとか・・後風紀委員長と犬猿の仲だって事とかな。」 「そうそう、後SeeDに一番近い存在とかね。」 リヒトがそう付け加えた。 「そんな、買い被りすぎだよ。お兄ちゃんはともかく私は・・。」 は困ったような表情を浮かべる。 「そうかー?まぁ、俺だって今回は負けねぇからな!」 「ふふ、俺だって負けないつもりだよ?あ、後こんな噂も流れてたな。」 「え?どんなの?」 「スコールが妹にゾッコンって話。」 「それは無い。」 笑顔で言い放つリヒトに0.1秒の間を開けずにが答えた。 「(私達周りからそんな風に見られてたのか・・・。気をつけよう。)」 そんなやり取りが行われる中、達を乗せた車は走り続けるのであった。